お知らせ

お知らせ

がん遺伝子パネル検査に関するへのパブリック・コメントへのご協力のお願い

公開日:2023年4月11日

執筆:北関東支部・胸膜中皮腫患者家族 藤下一

中皮腫患者においては標準治療が無いまたは少なく、とても厳しい治療環境に置かれています。近年免疫チェックポイント阻害剤の進歩で一部の治療法が加えられましたが、希少がんであるという側面もあり、決して十分と言える状況にはありません。

その中で、がん遺伝子パネル検査は、中皮腫患者が実施できる数少ない有効な対応のひとつです。がん遺伝子パネル検査とは、がんの原因となっている遺伝子異常を探し、それにマッチする治療法に繋げるという、患者一人ひとりに合った個別化医療を実現するために行う最初の検査です。この検査で、既存の分子標的薬(抗がん剤)を見つけることができれば、効果の高い治療薬にたどり着ける可能性があります。

一方で、がん遺伝子パネル検査の実施においては、多くの問題も残されています。治療がでできる抗がん剤にたどりつける割合(いわゆる治療到達率)が低い、検査を受けることのできる時期が標準治療終了時または終了見込みであるという時期に限られており患者が適切な治療を受けるタイミングを逃すケースがある、中皮腫では当てはまらないケースがありますが患者の費用負担が大きい等々、多くの問題点を抱えています。

私は、昨年2022年11月より東京大学瀬戸班が行っている、がん遺伝子パネル検査推進のための研究である、厚生労働省科学研究費による「がんゲノム医療推進に向けたがん遺伝子パネル検査の実態調査研究」に、患者・市民参画(PPI)メンバーとして、参加しておりました。

この度、この研究の成果として「がん遺伝子パネル検査の実態調査研究に基づく日本のがんゲノム医療推進に向けた提言書」がまとまり、発行前にパブリック・コメントを募る事となりました。

この提言書には、先に挙げた問題にを解決すべく、「政策提言」「医療機関、医療者への提言」「社会(自治体・民間・一般市民)への提言」「提言内容の実現に向けて」の区分で16項目の提言が行われており、これががん患者、引いては中皮腫患者の治療環境の向上に資するものになって欲しいと考えております。

患者・家族の視点で、問題点が指摘され、解決に向けた道筋を示す提言にはなっていると思います。しかし、更に良い提言にするために、患者・家族のみなさんのがん遺伝子パネル検査との関わりの実際や考え方もお寄せいただく必要があります。

現在の、がん遺伝子パネル検査をより良いものにすることが、全てのがん患者、特に中皮腫患者の治療環境を改善することにつながことになると確信しています。

締切が426()と短い期間とはなっていますが、協力いただけると幸いです。

24時間365日受付

中皮腫・アスベスト被害全国無料相談

当サイトへのご相談・お問い合わせはこちらからご連絡ください。

中皮腫・アスベスト被害全国無料相談

0120-117-554

24時間365日受付