中皮腫患者の療養生活の実態調査アンケートにご協力を‼

2019/06/01 土曜日

 

中皮腫サポートキャラバン隊が中皮腫患者の療養生活の実態調査アンケートの取り組みを始めています。これは2019年4月から1年間かけて、全国の中皮腫患者訪問の際にアンケート調査を行い、アンケート結果を集計・分析し、医療や療養生活の情報共有や石綿ばく露の実態などを明らかにすることを目的とした調査です。

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当面の目標は1年間で50回答を得ることでしたが、既に2か月間で30回答も集まりました。これは中皮腫患者が治療や療養生活についての情報にいかに枯渇しているかの裏返しで、このアンケート調査の重要性を改めて認識しています。

なおこの調査は2019年度の高木仁三郎市民科学基金の助成を得て行う調査であり、兵庫医科大学病院ソーシャルワーカーの福神大樹さんに調査協力をお願いしています。

■アンケート調査を実施する背景

アスベストが原因で発症する中皮腫の患者数は増加の一途をたどり、今後も十数年間、発症者数は高水準で続くと推測されています。また相談対応の実感としても30歳代~50歳代の現役世代からの中皮腫の相談が増えています。一方で中皮腫は希少がんとして治療の開発が遅れ、治療の選択が限られている現状にあります。また中皮腫患者は同じ病気の患者と会う機会もなく、精神的にも孤立した状況に置かれています。

そんな中、中皮腫の患者どうしがお互いに支え合うピアサポート活動の必要性が高まっています。また安易にアスベストへのばく露は「不明」とされ、労災保険が適用されない中皮腫患者が増えてきています。

中皮腫サポートキャラバン隊の活動の柱はピア・サポート活動ですが、そもそも中皮腫患者の治療や療養生活の実態をきちんと把握し、そして中皮腫患者どうしで情報共有していく仕組みを構築していく必要があります。

一方、中皮腫患者の療養生活の調査自体がほとんどなく、行政が行っている調査では、患者の療養生活の実態が把握し切れていません。そのような背景があり、それでは自分たち中皮腫サポートキャラバン隊で中皮腫患者にアンケート調査をしていこうという運びとなりました。

■中皮腫患者がおかれている現状の課題

そしてアンケート調査を行うにあたり、中皮腫患者がおかれている現状の課題として、以下の4点の課題を設定しました。

(1)アスベストばく露「不明」とされた場合などの石綿健康被害救済制度と労災保険制度との給付内容の格差の課題。石綿健康被害救済制度はあくまで補償ではなく「救済措置」という位置づけであり、よって労災保険制度との給付内容や給付金額の格差が生じています。

(2)中皮腫患者は同じ病気の患者と会う機会がほとんどなく、精神的にも孤立した状況に置かれており、治療内容や療養生活についての情報が圧倒的に不足しています。

(3)中皮腫は希少がんとして治療の開発が遅れ、治療の選択が限られている現状にあります。また治療体制が整っている医療機関や医師も極端に限られており、治療や療養生活の地域格差も生じています。

(4)医師などの医療従事者とのコミュニケーションの課題。中皮腫は希少がんであり情報がほとんどないこと、患者は今後の見通しについてとても不安であること、石綿健康被害救済制度や労災保険制度による給付が受けられることから、医師や医療従事者とのコミュニケーションが非常に重要なのですが、現状は課題が多いです。

この様な中皮腫患者のおかれた現状の課題を立てて、その課題に対応するアンケート形式の質問項目を45個用意しました。

■アンケートの質問事項

質問項目としては大きく分けると5つに分類し、以下の様な質問事項を設定しました。

(1)回答者について、性別、年代、居住地(都道府県)、中皮腫の種類と病期の質問。なお回答者は匿名とし、回答者が特定されないようにしました。

(2)手術や抗がん剤や放射線治療などの治療内容、通院頻度、治療による効果や副作用などの現在の治療内容についての質問。

(3)医療機関の初診、確定診断の時期、各種の検査やセカンドオピニオンの有無などの、自覚症状から現在に至るまでの治療の経過についての質問。

(4)療養生活の状況、就労の状況、収入の変化、石綿健康被害救済制度や労災保険制度の手続きの重要度と満足度などについての質問。

(5)アスベストへのばく露を知るための職歴についての質問。

以上が大まかな分類ですが、合計すると45項目184個もの質問のあるアンケート調査となります。

■アンケート調査のご協力をお願い致します

アンケートの実施はピア・サポート活動の一環として、基本的には中皮腫患者を実際に訪問し、面談するなかで、アンケートに答えて頂く形にして、1年間50回答を目標にして始めましたが、患者や家族の関心が非常に高く、多くの方がご協力して頂き、開始から2カ月間で30回答も集まっています。この1年間はアンケート回答を出来るだけ多く集めて、回答内容を集計・分析したうえで公表します。また今後は中皮腫ポータルサイトみぎくりハウス(https://asbesto.jp/)上からでもアンケートの受付が出来るように整えていきたいと考えます。

このアンケート調査では、中皮腫患者の治療について、療養について、生活状況について、どのような実態で過ごされているのかを明らかにしていき、中皮腫患者の治療や療養に関する情報収集や生活の質(QOL)の向上に役立てます。またアンケート調査で明らかになった様々な課題について、行政や医療機関や患者会に提言していき、中皮腫患者を取り巻く状況が少しでも改善されるように取り組んで行きたいと考えます。どうぞアンケート調査のご協力をお願い致します。

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