素敵な言葉・ 素敵な人にめぐりあえて

 2004年8月13日の夕方 「ご主人の病名は悪性胸膜中皮腫です」と主治医の肺腫瘍内科の先生から告知されました。初めて耳にする病名、そして悪性という響きにとてもショックを受けましたが、先生は穏やかに、それでいてとても力強く「一緒にこの病気と闘って行きましょう!」と言ってくれました。

 治療法に関する色々な選択肢のある事を丁寧に提示してくれ、もちろんセカンドオピニオン制度の有る事も、この病気はアスベストが主な原因だから労災申請が出来る事も教えてくれました。胸膜除去手術を受けて、その後抗がん剤治療をすると決めてからは、執刀医である呼吸器外科の先生からも「ご主人には気力も体力もある!一緒にこの病気と闘って行きましょう!」と言葉をかけて頂き、どれだけの勇気を得た事か、今でも覚えています。インターネットで家族の会を知り、初めて古川さんに電話をさせて頂いてからは、関西労働者安全センターの片岡さんも一緒になってくださり、主人の労災申請に向けて色々と教えて頂きました。私一人ではとても出来なかったと思いますが「絶対に認定されるから、あきらめずに頑張りましょう!」と励ましてくれました。申請後は和歌山の監督署の担当の方が、認定に向かって今はこんな状況です等と言う連絡を、何度か私の携帯にかけてくれました。主人の場合、胸膜プラークがレントゲン上で見えなくて本省協議になってしまいましたが、認定基準が緩和された時にはすぐに対処してくれて、この夏無事に認定を受けることが出来ました。

 古川さんから「家族の会の集いがあるから」と誘って頂き始めて参加させてもらった時は、たくさんの方達のお話を聞かせてもらい、また私の話も聞いてもらいました。その後も何度か参加させてもらっていますが、いつも皆さんが優しく声をかけてくれます。手術した所が剥離して再入院して私が落ち込んでいる時は「大丈夫やで!」と励ましてくれ、無事退院した時やようやく労災が認定された時なども「本当に良かったね!」と一緒になってとても喜んでくれました。家族の会の方達がいてくれるので、私は一人ぼっちじゃないと言う安心感にいつも包まれています。

 主人が病気になってから、こうしてたくさんの方達にめぐりあえて、たくさんの言葉をかけてもらって、そして心の支えになってもらえて、私はとても幸せ者です。感謝の気持ちでいっぱいです。でも、言葉で書き表せないぐらいに、もっともっと感謝の気持ちでいっぱいなのは、主人の心の強さと優しさです。

 悪性胸膜中皮腫と言う告知を受けた時、8時間にも及ぶ手術を受けた時、手術後の傷口が痛い時、抗がん剤の副作用で吐き気のある時、休みながらでも仕事に復帰した時、その仕事で無理な姿勢をして手術した所が剥離した時、癒着材注入のために熱が出た時、そのどんな時にも私が「しんどい? 大丈夫?」って聞くと「大丈夫やで」と必ず答えてくれている主人。

 心の中では私以上に不安でいっぱいだろうに、本当に痛いだろうに、辛くて泣きたいだろうに、一度も愚痴を言わず、私や娘に当り散らす事もなく「早く釣りに行くぞ」「あの映画観に行くぞ」「今度の結婚記念日もまた釜山に行きたいなあ」といつも前向きに考えて病気と闘ってくれている主人。そんな心の強さと優しさがある主人にめぐりあえたからこそ、私は幸せなのだと思います。

 これからも、夫婦で家族で乗り切って行きたいと思っています。またくじけそうになった時は、家族の会の方達からパワーを貰いに行きますので、その時はよろしくお願いします。いつも本当にありがとうございます。

三角 末子

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