2015年度の活動報告と
2016年度の活動方針

2015年度 活動報告

2015年度の活動と成果は、次のとおりです。

1 アスベスト対策基本法の要求、現行制度の改善

  • 2015年5月、厚生労働省・環境省との省庁交渉を実施して課題ごとの改善を求めました。
  • 2015年8月、石川労働局の石綿ばく露を軽視して労災不支給とした問題について、厚生労働省に申し入れた結果、中皮腫と肺がんについて労災認定されました。
  • 同年11月、民間建築物に対するアスベスト除去・解体の補助制度延長に関する要望を、国土交通省に伝えました。
  • 2016年3月、全国労働安全衛生センターの厚生労働省交渉に参加し、中皮腫の労災通院費支給を求めました。厚生労働省は、10年前の約束にもかかわらず、距離にかかわらない患者の納得にそった療養を認めようとしません。
  • 肺がん行政訴訟を引き続き支援してきました。「丸本肺がん訴訟」が大阪高裁で勝訴し、肺がん労災裁判は被災者側が9連勝しました。また、環境ばく露による肺がん被害についても、救済給付不支給となった事案の公害審査会への審査請求を支援しましたが、棄却されました。
  • 中央環境審議会石綿救済小委員会に、当事者代表の委員として古川会長が入りました。

2 中皮腫の治療法の研究開発、ケアの充実

  • 会報・会合などを通じ、情報収集・発信につとめました。とりわけ、昨年度は治験情報に関して情報提供をしました。

3 会員への情報伝達

  • ホームページの更新、会報の発行を行いました。
  • 編集会議、医療関係の相談役会議をひらき、会報の充実をはかりました。

4 交流と支部活動

  • 支部を中心に交流しました。
  • 2015年4月に神奈川支部、6月に泉南支部、7月に山陰支部を結成しました。2016年2月には長野で「患者と家族の集い」を開催しました。
  • 支部を横断した形での「患者の集い」を支援しました。

5 会議と他団体との交流

  • 全国事務局、役員会、役員研修会を開催し、支部が抱える課題の共有化を図りました。
  • 尼崎集会、総会、役員研修会などに韓国やベルギーでアスベスト問題に取り組んでいる団体関係者や当事者を招き、経験の共有のために国際交流を行いました。
  • すい臓がんの団体である「NPO法人パンキャンジャパン」主催の難治性がん研究アドボカシーリーダーシップトレーニングや「患者・家族メンタル支援学会」に参加し、他団体との経験共有をはかりました。
  • 大阪と京都の建設アスベスト訴訟判決に向けて署名活動や傍聴、判決後の企業要請行動において支援してきました。

6 相談活動

  • 本部および支部事務局による日常的な相談活動のほか、12月中旬には「中皮腫・じん肺・アスベストセンター」や「全国労働安全衛生センター」と連携し、アスベスト被害救済ホットラインを開催しました。
  • 「松尾基金」の助成を受けて活動した2014年度までの3年間の未組織地域による相談活動を継続して実施しました。長野での患者・家族の交流の機会を設けられたことはその成果の一端です。
  • 本部フリーダイヤルは、会員からの「最初は電話をかけるだけでも勇気がいる」という意見を受け、事務局員不在の場合でも即時の対応ができるよう着信を事務局員の携帯へ転送されるようにしました。日時を問わず相談に対応してきました。

7 その他

  • 会員の闘病記(『仄かな希望』)出版を支援しました。
  • チラシとポスターを作成しました。健康被害の相談や情報提供、患者・家族の交流窓口としての役割を発信していきます。
  • 組織拡大に伴い、事務局員・相談役を増員して組織体制の充実を図りました。

2016年度 活動方針

  • 今年度は、次のような活動を行います。

1 アスベスト対策基本法の要求、現行制度の改善と「すき間のない救済」の実現

  • アスベスト対策基本法の制定を目指します。
  • 石綿救済法の見直しにかかわる主な要求は、救済給付について、遺族年金の創設、肺がんの石綿ばくろ要件の追加、救済法改正による介護費の追加です。労災・時効救済は、時効救済制度の継続、労災給付日額の見直し、肺がんの認定基準などの改正、中皮腫通院費の広域支給です。石綿健康被害救済小委員会での問題提起・議論を中心に、委員参画されている古川会長への最大限の支援をして要求実現を図っていきます。昨年度に引き続き、5月には厚労省・環境省との省庁交渉を実施します。
  • 旧認定基準時の運用を反映させた形の現行の肺がん認定基準の改正を求めていきます。
  • また、現行認定基準で不支給処分をされた被害者の行政訴訟も始まっており支援していきます。環境ばく露の肺がん被害については上述のとおり救済小委員会で認定基準の改善を求めていきます。

2 中皮腫の治療法の研究開発、ケアの充実

  • 中皮腫などの治療法や緩和ケアの充実の為、政策的・財政的な対応を国に求めます。

3 会員を含む被災者・家族への情報伝達

  • ホームページと会報を充実させます。療養中の方の情報発信によって間接的な部分での患者交流をさらに図っていきます。
  • 各支部にインターネット担当者をおき、随時行事予定と事後報告を更新します。

4 交流と支部活動

  • 患者と家族の交流を進めます。定期的に支部活動を行い、会の目的を実行します。
  • 会の拡大強化をはかり、新しい支部の結成をめざします。
  • 支部の枠に捉われない、患者・家族のニーズに合わせた会合の開催を促進・支援していきます。

5 会議と他団体との交流

  • 全国事務局を開催し、支部に報告します。
  • 役員会を開催して、運動を発展させます。
  • がん患者支援団体である「キャンサーネットジャパン」主催のがん関連フォーラムに共催して「中皮腫」セッションを開催します。

6 相談活動

  • 未組織地域での相談活動や年末ホットラインに継続して取り組みます。近年、相談が減少傾向にあります。一方で、統計上の労災・救済の認定者が相対的に減少していることから、権利ある被災者に十分な情報が届いていないと考えられます。切れ目のない相談の継続と報道関係者への周知を徹底していきます。

会員数(5月13日現在)

個人正 566人 個人賛助 209人 団体賛助 13団体

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