新法の受付日を迎えて

武澤 泰

 この度の新法は、決して納得できるものではありませんが、国がやっと一歩踏み出したと言う意味で意義があると思います。勿論このままで終わってしまうと、何の解決にもなりません。

 この新法については、今現在、闘病中の方や家族を亡くされた遺族への、とりあえず、早急に、一時的な救済策だと受け取っています。

 今も、闘病中の患者さんにとっては、自分の命がいつ、どうなるのか・・・不安でいっぱいです。徐々に働く事さえも困難になってきている方もおられ、治療費や、生活費に困る方もおられます。又、もしもの時は、残された家族はどうなるんだろう? 身体の痛みだけではなく精神的な心の痛みもあり、どれだけ辛く心細いか・・・・・。被害者の気持ちを考えてみて下さい。この度の新法は一時的な救済にはなりますが、本当の救済にはほど遠い内容です。

 既に、家族を亡くされた遺族の方で今、辛く大変な思いをされている方もたくさんおられます。この新法をきっかけに、このままで終わらせる事無く、もっとしっかりとした内容の救済もしくは、補償を考えて頂きたい。

 そして、このアスベスト問題は誰が見ても、国の明らかな落ち度からなったものですので、はっきりとその責任を認め、そして明らかに公害である事を認識したうえで、公害補償をすべきではないでしょうか。

 勿論、その事により国がしっかりとこれからの被害の拡大を防ぐ対策を早急に進め、一人でも多くの生命を救って頂きたい。

 このアスベスト問題は、まだまだ数十年続きます。未だに縦割り行政は改善されていないようですので、この際、このアスベスト問題の全ての権限を持つ“アスベスト問題対策省”とでも言いますか、そういったものを作ってもいいぐらいかと思います。

 まだまだ国民の方々が、このアスベスト問題に対する重要性を実感されていない方がかなりおられます。この問題に興味を示しても、大変な事は何となく分かるけど、具体的にはどう自分自身に関係あるのか良く分からないという方が多いと思います。国民一人一人が自らそれを知ろうとするのではなく、国やアスベスト関連企業がマスコミを通じて、もっと幅広くどんどんこのアスベスト問題の危険性をアピールすべきです。今は、クボタショックによりマスコミ等も、TVのニュースや新聞で話題となっていますが、これもすぐに消えていくでしょう・・・・・。以前の”学校パニック”もそうだったと思いますが、同じ失敗を繰り返さないで欲しい。

 昨年頃から、ある大手企業が、ある欠陥商品についてそれを回収する為に多大な資金を使いまた、企業イメージ、関連商品のイメージダウンになる可能性を覚悟の上で、今も新聞、折込チラシ、TV等で呼びかけています・・・・。私はこれも責任をとる事の本来の当然の姿勢であると思います。これを見習ってはいかがでしょうか。

 このアスベスト問題で、約10万人の犠牲者が出ると予測されています。それが分かっているのなら、その生命を救う為に、平成18年3月20日を新たなスタートラインとして、国は更に本腰を入れて頂きたいと思います。もう、あいまいで”のろのろ”した上っ面だけの対応はもう、うんざりです。日本の国の正義の対応を期待しています。

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