中皮腫・アスベスト疾患・患者と家族の会

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2010年05月22日

泉南国賠勝訴!!

5月19日大阪地裁において、泉南の方たちが闘っていた国賠訴訟が勝利しました。環境暴露の方も含めた泉南国賠裁判は日本で初めて「国の不作為」を認めました。
この裁判は29名という多人数の集団提訴で、うち27名が元労働者でした。環境暴露はいつもテレビなどで訴えてきた南和子さん(父親が石綿肺死亡)と岡田陽子さん(石綿肺等)の2名のみです。判決は画期的だと大きな評価を得ています。確かに、初めて国に対しての責任を認めた判決です。この判決は「国の責任は使用者らと共同不法行為がある」とし、国の責任の所在を明解にしました。
しかし以下に示すように、この判決には大きな問題点も含んでいることをしっかりと認識しなくてはいけません。
①元労働者に対してはS35年から責任がある、としてそれ以前に就労が終わっている方の訴えを棄却。
②環境暴露に関しては、原告の石綿暴露は認めながらも、疾患との関連を認めなかった。
③近隣曝露の知見確立は1989年としていることは、工場の塀の内と外を分断している。
④肺がん患者の喫煙歴がある場合は、賠償額を10%控除した。

特に②に関しては、石綿救済法で議論されてきた「環境暴露では石綿肺は発症しない」という国の御用達ともいうべき医者の意見を取り入れているとしか思えません。酸素なしでは生活できない状態の岡田陽子さんはいったい何故このような疾病になったのでしょうか?その原因を一番知りたいのは陽子さんご本人です。
④についても、肺がんの労災認定者にたいする厳しさの表れのような気がしてなりません。
地裁判決を受けて国が控訴しないように、泉南原告の方たちはもとより弁護団、支援者が一丸となって要請行動を行っています。一日も早い全面解決を願ってエールを送りましょう。
そして、クボタショック5年を迎えた年に新たな段階に進んだことは紛れもない事実であり、次なる目標は「石綿公害」としての認定です。すべての被害者が平等な救済を受けるべく私たちも新たなスタートを切りましょう!(古川)